2011年05月14日

オールドノリタケのナッツボウル

「 おーっ、小鳥がクルミを食っちまってるぅー 」

って感じのリアルなレリーフ付のこの綺麗な絵皿、

実はあの高級洋食器メーカー、ノリタケ製です。

えーっ? と思われる方も多いと思いますが、

驚くなかれ、この作品は今からちょうど百年前の

明治43年頃に製作されたもので、通称

オールドノリタケ 」 と呼ばれる作品です。 

IMG_0003r.jpg

オールドノリタケ ナッツボウル ( マルキ印:明治43年頃 )
長径22.5cm x 高さ5.5cm


* 早速のご成約、ありがとうございました。

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明治時代、大志を抱き世界進出を試みた

名古屋の森村組 ( ノリタケの前身 )、

特に明治期〜戦前の作品を限定的に

「 オールドノリタケ 」 と呼び、

その作品の完成度の高さは今でも

世界中に多くのファンを有し、

海外ではNIPPON(ニッポン) と

呼び名で呼ばれ、愛されてます。 

特にアメリカではINCC

( International Nippon Collectors Club )
という

オールドノリタケ愛好家の全国組織まであります。

私も数年間だけ国際メンバーとして

所属していましたが、全米各地で定期的に

集会があったり交換会があったり、

本物と偽物の見分け方の勉強会をしたり。

もちろんアメリカ国内の組織なので

メンバーのほとんどがアメリカ人ですし、

活動拠点もほとんどがアメリカ国内です。


ちょっと不思議で面白いでしょ、

アメリカの人たちが古い日本製品の

愛好団体を組織して楽しんでるだからねぇ。 



さて、話を今回の作品に戻しましょう。

この作品は通称マルキ印という裏銘があり、

明治43年(1910年)頃に製作された

作品であることが判ります。 ノリタケは

当時の日本のメーカーとしては珍しく、

裏銘でその作品の製造年、輸出先までが

極めて正確に判断できるのです。

IMG_0001r.jpg

古い作品はほとんどが手描きで本作も細部に

至るまで丁寧な絵付けが施されています。

IMG_0003r.jpg

ナッツボウルと呼ばれる作品で、その名の通り、

胡桃などの木の実を盛って楽しむものです。

器本体にモールドという技法で木の実の部分を

浮き上がらせたりした作品はナッツボウルとしては

特に珍しくはないのですが、この作品のように

わざわざ別ピースで小鳥のレリーフまで付けた

作品は私も初めてお目にかかりました。

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それにしても丁寧な手描きによる絵付け、

アールヌーボー様式を思わせる写実的な

小鳥のレリーフやモールドの胡桃の一方で、

黒と金とで仕上られた木の葉に絵付師の

拘りとセンスが観て取れます。 

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* 6/26 早速のご成約、ありがとうございました。


ちなみに、下の写真のシンプルな感じの作品は

皆さんも良くご存じの現代ノリタケ作品です。

IMG_0007r.jpg

しばしば結婚式の引き出物や高級レストランの

洋食器として使用されている上品で洗練された

作品ですね。 新旧ノリタケ比較、あなたは

どちらがお好みでしょうか。


過去のノリタケ関連ページはコチラをご覧下さい。
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posted by キャプテン at 16:14 | Comment(0) | 商品紹介
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