2011年07月09日

平戸・三川内焼の品格

江戸時代の 「 染付磁器 」 で好きなものは?

もちろん九州地方では 「 古伊万里 」 、

その中でも初期伊万里とか藍九谷とか

答える方々は渋好みの本格的コレクター、

藍柿(藍柿右衛門)と答える人はちょっと

リッチなコレクターさん、かな。

亀山とか平戸と答える人は長崎所縁の人か

一歩踏み込んだ 「 こだわり 」 があり、

品の良い作風を好むコレクターの可能性が

高いと思われます。

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三川内焼 染付秋草(萩)文蓋物
 ( 江戸後期:寛政〜文化・文政期 )
直径約10.5cm 高さ約7.5cm 


今日はメジャーではないけど、コアなファンが

多い江戸時代の平戸焼、染付作品と紹介します。

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平戸焼もやはり秀吉の朝鮮の役の際に

多くの大名同様、平戸松浦藩が連れ帰った

陶工により始まったと言われておりますので

その歴史は有田焼同様400年を越えます。

最初は中野窯が開窯され、中野焼という

かたちで生まれ、17世紀中旬ぐらいに

窯が中野村から三川内に移され、三川内焼と

なったというのが定説のようです。


最近では 「 古伊万里 」 に習ってか、

古い三川内焼のことを 「 古平戸 」 と

呼ぶ人が増えたようです。この呼び方には

私自身は少々違和感を感じますが、まあ、

分かりやすいので、それはそれで良いのかな。

hiradofutamono2.jpg

この作品は今から200年程前の江戸後期、

寛政期〜文化・文政期頃の作品で、

上質の天草陶土を使用し、特に可憐で

上品、品格さえ漂う絵付けが特徴的です。

三川内焼といえば、唐子が有名ですが、

この作品のような萩をはじめとした

秋草文様や鉄線、菊、蒲公英などの

植物文様も結構あるのです。

地理的にも大河内や伊万里と近かった

せいでしょうか、作品の中には藍柿や

鍋島染付を思わせる絵付けのものも

少なからず存在し、画工の筆の確かさは

長崎随一です。 事実、図録によっては

三川内焼を堂々と後期鍋島として

掲載しているものもあるようです。


平戸松浦藩の名窯、三川内焼、現在でも

その伝統は脈々と受け継がれており、

現代作品も素晴らしい物が数多くありますが、

それでも江戸時代のものを、と言われる

コアなファンには堪らない一点なのです。


ご興味のある方はお気軽に 「 お問合せ 」 から、ご連絡くださいませ。

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posted by キャプテン at 14:35 | Comment(0) | 商品紹介
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